【製品について】 イギリス Rola (Celestion)社の6.5inch(16.5cm) アルニコ フルレンジ、K6QO 2696。商標や端子の形状等からして、1950年代の製品と思われます。8インチ相当のマグネットを搭載した、この時期のイギリスのユニットには珍しい強力な磁気回路をもっています。また、Celestion社の同時代のロクハンS6JKC のシリーズが、サブ・コーン付きのユニットであったのに対し、出品のK6QOのシリーズはシングル・コーンになっています。Pairで出品です。スピーカーの生産拠点をイギリスに移したRola社が、英国Celestion社を買収し、Rola Celestion社としてスタートしたのが1949年。(この時期の製品には、Rola社もしくはCelestion社のいずれかの商標が使われています。出品のユニットの商標では、デザインそのものはCelestionのものですが、メーカー名だけがRolaになっています。)現在では、ギター用スピーカー・メーカーとして有名な同社が、まだまだオーディオ用スピーカーに高い比重を置いていた時期の製品です。また、日本では、あまりお目にかかることのない希少なユニットだと思います。このK6QOシリーズのユニットは、基本的には、当時のイギリスの老舗メーカーの小型ユニットらしく、周波数帯域をけして無理に欲張らず、品位が高くかつ充実した中域を核にして、サイズに応じたバランスの良い音楽を奏でてくれます。アルニコ・ユニットらしい品位の高い音質や、いかにもシングルコーン・フルレンジらしい定位の良さ、そしてそれによってもたらされる自然な音場には、やはり捨てがたい魅力があります。ただ、その一方で、このユニットは、画像からもわかりますように、ロクハンとしてはかなり大きな、8インチ相当のマグネットを搭載しており、この時代のアルニコ・フルレンジとしては珍しく、強力な磁気回路をもっています。レンジの広さや反応速度の速さなど、’50年代のイングランドのユニットとしては、珍しいくらいのHiFi系ユニットとして仕上げられています。使い方としては、まずは、手ごろな大きさの後面開放の箱に納め、夜間、しっとりと音楽を聴くというスタイルがお薦めできると思います。また、低域を欲張らず、サブシステムとして室内楽などを中心に聴かれる場合にも、こうした使い方はお薦めできると思います。つぎに、15リットル程度の密閉箱に納めると、この時代のイギリスのアルニコ・フルレンジのもつポテンシャルの高さを、あらためて再確認できると思います。このユニットが本来もつ、高品位で充実した中・高域を保ちつつ、かなりローエンドを伸ばすことができます。これによって音楽のスケール感やダイナミズムが向上するだけでなく、帯域バランスの面でもさらにウェル・バランスなシステムに仕上げることができます。響きが豊かで、能率も高いので、小出力でも、音質の面で上質なアンプを使っていただければと思います。(管球式の、NFが浅くダンピング・ファクターの小さなシングル・アンプなど、最適だと思います。)ラウンド径16.5cm、取り付け穴はネジ穴対角でおよそ15.5cmと、ほぼロクハン・ユニットの標準的なサイズになっています。「イングランド・トーンを味わうことのできる、自分なりのシステムを」という方には最適だと思います。【商品の状態について】○  半世紀以上前の製品です。さすがに、フレームには錆や汚れが見られますが、コーン紙やエッジ、センター・キャップなど、肝心の音質にかかわる振動系そのものは良い状態を保っていると思います。○  この時期のフィックスド・エッジの宿命ともいえるキレットは幾つか見られますが、ゴム系(？)の保護膜が被せられておりますので、まず、問題はないと思います。○  DCRも揃っており(公称インピーダンス４Ω)、音圧差も通常の使用で問題のない範囲に収まっています。【その他】 発送はヤマト宅急便、1ヶ口。送料着払いでお願いします。輸送中の何らかのトラブルで、製品としての機能に問題があったり、状態が説明と著しく異なったりした場合、2週間以内に、その旨ご連絡いただければ、返品は受け付けます。 なお、同時に、趣味の音響製品を何点か出品しておりますので、よろしかったら、そちらもご覧ください。